奇跡の道・学習書

一部・第六十三課

 この世の光たるものは、自分の許しによって、どの心にもみな平安をもたらす。

 

 どの心にもみな平安をもたらすという、そんな力のある者は、なんと神聖な存在だろう。こうしたことが自分を通して成されるようにするために、その手段を見分けることができるようになる者はなんと祝福されていることか。これ以上の幸せをもたらしてくれるという目的を、何か他に持てるだろうか。

 

 あなたは確かに、そのような役目を持つこの世の光である。神の子はあなたに贖ってもらえるものと当てにしている。あなたは贖われているのだから、その人を贖うこともできる。取るに足らない目的や無意味な欲望をその代わりとして受け入れないほうがいい、さもないと自分の役目を忘れて、神の子を地獄に置き去りにすることになる。あなたが頼まれているのは、くだらない要求なんかではない。あなたが救われたなら他の人も救えるのだから、先ず自分が救いを受け入れるようにと頼まれている。

 

 この役目の重要さを再認識して、今日はよろこんでそのことを頻繁に思い出すことにしよう。一日の初めにそのことを認め、一日の終わりにその思いを自覚しよう。そして一日中、できるだけ何度もつぎのようにくりかえすことにする。

 

 この世の光たるものは、自分の許しによって、
 どの心にもみな平安をもたらす。
 神はこの世を救うために、
 その手段として自分を任命なさった。

 

 このことを考慮するためには、一分か二分それに専心するべきだが、もしそのとき目を閉じれば、たぶんそれに関連したことを思い浮かべるのは容易になるだろう。とはいえ、そのような機会を待とうとはしないほうがいい。今日の想念を強化する好機を一度も失わないように。神の子は救われるために、あなたを頼りにしているということを覚えておいて欲しい。それに神の子とは、あなたの本来の自己にほかならないのではなかろうか。

 

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