神が創造してくださったままの自分。
我々は今日の想念をときどきくりかえすことにする。この一つの思いは、もしあなたが本当だと信じさえすれば、あなたとこの世界を充分救えるのだから。それが本当だとすれば、あなたは真実のすがたを保っている自分自身を少しも変えてはいないし、この宇宙を変えてもいないので、神が創造なさったものを恐怖や邪悪、惨めさや死と取り替えてなどいないということになる。もしあなたが、神が創造してくださったままでいるなら、恐怖にはなんの意味もないし、邪悪は本当ではないし、惨めさや死は存在しないのである。
したがって、完全に訂正することであなたの心を癒し、心がいつどこで犯したどのような間違いであれ、それをみな癒せるような申し分ない洞察力をあなたに与えるのに必要なのは、今日の想念だけだ。過去を癒し未来を解き放つにはそれで充分。現在をあるがままに受け入れるにはそれで充分。全世界が、時間とその時間が過ぎ行くうちに、もたらすと思えるすべての移り変わりから逃れるようになるのに、時間をその手段とさせるには、それで充分。
もしあなたが、神が創造してくださったままでいれば、外観にすぎないことが真実に取って変わることはできないし、健康なものが病気になることはできないし、死が命の代わりをしたり、恐れが愛の代わりをしたりすることもできない。こうしたことは全く起こってはいない、神が創造してくださったままのあなたでいさえすれば。この世界を照らし過去から解き放つために償いを生じさせるのに、あなたに必要なのは外でもない、この想念だけである。
この一つの想念で、過去のことはすべて取り消され、現在がそのまま静かに永遠の未来へと延びていく。あなたが、神が創造してくださったままだとすれば、あなたの心が神のから分離したり、あなたの心と他の心とが分裂したりすることなく、あなた自身の心はただただ統一されていたことだろう。
今日の想念のもつ癒す力は無限である。すべての奇跡はこれから生まれ、これが真実をこの世界にふたたび自覚させる。今日の想念を感謝の念をもって実践してほしい。これこそ、あなたを自由にするためにくる真実。これこそ、神があなたに約束なさった真実。これこそ、すべての悲しみを終らせる御言葉である。
五分間の実践時間は、つぎの本文からの引用文ではじめるといい。
神が創造してくださったままの自分。
神の子には何の苦しみもありえない。
そして自分はその神の子である。
こう述べたあと、そのことを自分の心に固く抱いて、自分の心のなかに聖なる神の子自身である真の自己を見いだそうと努める。
自分のうちにその真の自己を捜すがいい、それこそ神の子でありこの世にとってはきょうだいである、あなたのうちなるキリスト、永遠に救われている御救い主であり、だれであれ、自分にその真の自己のきょうだいだと言ってくれる御言葉を求めながら、どんなに軽くでもいい、その真の自己に触れようとする者を、救う力をもっている。
あなたは神が創造してくださったままである。今日こそ、あなたの真の自己を敬うがいい。今日は、神の子の本来のすがたの代わりにしようと、自分で作った偶像を崇拝しないこと。あなたの心の奥深くで、あなたのうちなる神聖なキリストは、あなたとして認めてもらえることを待っている。キリストが認められず知られずにいるうちは、あなたは自分を見失い、自分自身を分ってはいない。
今日こそ、そのキリストを捜し、見つけてほしい。キリストこそ、あなたが作ったすべての偶像から救ってくれる御救い主。あなたがキリストを見つけたなら、自分の偶像がいかに価値のないものかわかるし、自分だと想像し信じていた姿がいかに偽りのすがたであるかよくわかってくるだろう。今日こそ我々は、偶像を手放し、自分たちの両手をひろげ、神に胸のうちと心を明かせば、真理に向かって大きく前進できる。
我々は今日、出合う人みんなに感謝の念と愛のこもった思いを抱いて接し、一日中神のことを覚えておこう。こうすることで神を思い出せるのだから。そしてつぎのように言ってみよう、そうすれば我々一人ひとりのうちなる神の子、聖なる真の自己、キリストを思い出せるだろう。
神が創造してくださったままの自分。
できるだけなんども、この真実をはっきり述べよう。これこそあなたを自由にする神の御言葉。これこそ天国の扉を開く鍵であり、神の平安と神の永遠の世に入らせてくれる鍵である。
