自分の心に神の御思いを否定させないでおこう。
この世界を本物だと思わせるのは、あなた自身がそれを越えたところにある真実を否定していることだけではなかろうか。ただ惨めさや死についてのあなたの思いが、御父があなたのためにと意図なさっている、この上ない幸せと永遠の命というものを不明瞭にしているのではなかろうか。そして隠すことのできないものを隠せるのは、錯覚しかないのではないだろうか。あなたがすでに持っているものを自分に隠しておけるとすれば、自分でそれを見ないことにして、そこにはないと否定することだけではなかろうか。
神の御思いがあなたを創造したのである。それはあなたを置き去りにしてはいないし、あなたもそれから一瞬たりとも離れたことはない。それはあなたのものである。それによってあなたは生きている。それはあなたの命の御源であり、あなたとそれを一つに保っており、あなたを置き去りにしてはいないので、すべてのものはあなたと一つである。神の御思いはあなたを護り、気にかけているし、あなたの安らぎの場を居心地よくし、前途を容易なものにし、あなたの心を幸せと愛で照らしてくれる。永遠の世と永遠の命があなたの心の中で輝いている、神の御思いはあなたを置き去りにしてはいないし、今でもあなたのうちに留まっているのだから。
だれであれ、もし自分の安全や治安、喜びや癒しや心の平安、静かな安らぎや穏やかな目覚めがどこにあるか気付きさえすれば、こうしたことを否定したりしないだろう。こうしたことに比べたら他のものはみな無価値だとして放棄し、すぐにそうしたことが見つけられるところへ行く準備をしようとはしないだろうか。そしてそうしたことを見つけたら、必ずそうしたことが自分のところに留まり、自分も共に残るようにしないだろうか。
天国を否定しないことだ。それは頼みさえすれば、今日あなたのものになる。それがあなたのところへくる前に、その賜物がどんなに素晴らしいものかとか、自分の心がどれほど変わったのか知覚する必要はない。受け取りたいと言って頼めば、与えてもらえる。それそのものに説得力がある。それを自分のものとして歓迎するまで不安は残る。しかし神は公平なお方だ。あなたが受け入れるだけで授けてもらえるものを受け取るのに、確信をもつことを要求されてはいない。
本当にほしいという思いで頼むがいい。自分の唯一の望みを頼んでいるという確信はいらない。しかし受け取ったときには、自分がいつも探していた宝物を手に入れたと確かにわかる。ではそれを何と交換するつもりだろう。何があなたに、今さらそれを自分のうっとりしそうな光景から、徐々に消え去らせたりするだろうか。この光景は、あなたが自分の盲目さをキリストの見える目と交換したことや、あなたの心が神の御思いを否定するのをやめて、自分の受け継いだものとして受け入れたいということを証明するのだから。
今や疑いはすべて去り、旅路の終わりは確実になったし、あなたには救いが与えられている。今たしかにキリストの力があなたの心のなかにある、それは自分が癒されたように癒すためだ。今こそあなたはこの世界を救う者たちの一人であるから。あなたの運命はそこにあり、それ以外のどこにもない。神は御子が生きるために必要な糧を自分で拒んで、いつまでも満たされない思いでいるのを、そのまま続けさせることに同意なさるだろうか。御子のなかには豊さがある、満たされない状態にあるからといって、いつまででも持ちこたえる神の御愛と御子の住まいから切り放されることはありえない。
今日は希望をもって実践することだ。希望は確かに叶えられるから。あなたの不信感は無意味だ、神は確実であるから。それに神の御思いは決して欠けてはいない。神のもてなし役たるあなたのうちには必ず確実なものがある。この奇跡の道の教えは、あなたが神に対する確信を持てなくしている不信感をみな取り除いてくれる。
我々は自分自身ではなくて、神が確信を与えて下さるものと期待する。そして神の御名において、神の御言葉の指示とおりに実践する。神の確実さは我々の疑いをことごとく越えている。神の御愛は我々の恐れをことごとく越えてそのままある。神の御思いは、神の御意志にしたがって、すべての夢を越えて今でも我々の心のなかにある。
