
奇跡の道 学習書|一部【第五十課】
自分は神の御愛に支えられている。
これこそ、今日もあしたもそして時間のある限りずっと、あなたが直面することになるありとあらゆる問題の答えである。この世界において、あなたは自分が神以外のすべてのものに支えられていると信じている。あなたは最も取るに足らないことや正気を逸していることを象徴するものを信頼している、たとえば薬やお金や「保護服」、影響を及ぼすものや名声、気に入られることや自分にとって「好都合」の人と知り合いになることなど、実在しないものに自分で魔法の力を授けて形づけたものが、数え上げればきりがないほどある。
こんなものをみな、あなたは神の御愛と取り替えた。こんなものをみな大事にするのは、自分をからだと同一視していることを確保するためである。それは自我を賛美しているようなもの。価値のないものを信頼しないほうがいい。そんなものはあなたを支えることなどできはしない。
あなたがどのような境遇にあろうとも、神の御愛だけはあなたを護ってくれる。その御愛はあなたをどのような試練からも抜け出させ、この世界にあると見なされるすべての危険からもあなたを引っ張り上げて、このうえなく平安で安全だと思えるところへ連れていく。それはあなたの心を、何にも脅かされることはなく、何にも不安にさせられることもなく、永遠に穏やかな神の子を邪魔するものは何一つない状態に移してくれることだろう。
錯覚を信頼しないことである。そんなものはあなたの役には立たない。あなたのうちなる神の御愛は、永遠であり不変であり決してあなたを見捨てることはない、その御愛を全面的に信頼することだ。これこそ、なんであれ今日あなたの前に立ちはだかる困難にたいする答えである。あなたのうちなる神の御愛を通して、あなたは難しそうに思えることをすべて、無理することなく自信をもって解決できる。今日、このことを自分自身にたびたび言い聞かせるがいい。これこそ、偶像を信じることから解放されるという宣言。自分自身についての真実を認めるということである。
今日は二回、朝と夕方に十分間ほど、今日の想念を自分のなかで深く意識する。それをくりかえしたり、それについて思いをめぐらしたりして、それに関連した色々な思いにその想念が真実であると気づかせてもらい、自分のまわりを平安で包み、安全に保護してもらうがいい。神の子の神聖な心を無益なばかげた思いで乱さないことだ。天の王国とはこうしたもの。それこそ、あなたの御父があなたの休息の場としていつまでも留まるようにと定められたところである。
奇跡の道 ー兄イエズスの教えー イエズス・著、田中百合子・翻訳
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「奇跡の道 -兄イエズスの教え-」に収録されているこの学習書は、翻訳者の田中百合子さんに許可を得て掲載させていただいています。
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